お客様からよく頂くご質問をまとめました

  • 環境問題に取り組んでいますか。

    はい、取り組んでおります。
    富士通グループ環境マネージメントシステムに登録をしております。
    登録証番号:FJEMS 03-FCL-34663-0-2 年一度書類による審査を受けています。

    また、全ての製品においてRoHS対応を完了しております。
    エコステージ1の認証済みです。

  • 代理店はどこですか。

    ZHシリーズに限り(株)パイオニクス殿が代理店です。
    その他の製品は、原則として直接お取引を御願いいたしております。
    ケーブルに特別な性能をお望みのお客様の元に直接お伺いいたします。

  • ULは取っていますか。

    UL認定工場です。
    機器配線用電線 E58085
    ワイヤリングハーネスE143566

  • 製作日数はどのくらいかかりますか。

    特に複雑なものでない限り、1ヶ月で製作出来ます。

  • 海外工場はありますか。

    自社工場は海外にはありません。当社で生産したケーブルを主に下記の協力工場に送って、端末加工を依頼しています。また、ローカル企業で生産したケーブルを使ったハーネス製品の輸入も行なっています。
    慶盟工業股イ分有限公司
    立太精密電子股イ分有限公司

  • 医療機器製造の許可はありますか。

    はい、あります。
    許可番号 14BZ5048
    製造所業者コード 340880-01

  • カスタムメイドのケーブルを頼むといくらくらいかかりますか。

    カスタムメイドでの最少ロットは100mです。長さ x 単価 = 総額 は100~1,000mの間であまり変わりません。
    単純な絶縁電線:30,000~60,000円
    多芯ケーブル:40,000円~
    ※非常に複雑で特別な性能を要求する物だと300,000円を越える事もあります。

  • インピーダンスって何ですか。

    例えば100Ωの終端抵抗を、あるケーブルで延長してインピーダンスを測定し、これが終端と同じ100Ωである場合、このケーブルの特性インピーダンスは100Ωであるといいます。同じケーブルであっても伝送方法が異なると特性インピーダンスも変わります。

    プリント基板・コネクタ・ケーブルといった様々な要素で構成された伝送線路であっても、それぞれがほぼ同じ特性インピーダンスであれば反射が生ずる事が少なく、歪み・減衰の少ない伝送が実現できます。

    特性インピーダンスは、伝送方式によって異なる値を示します。よって、多芯ケーブルの中の絶縁電線をどの様にアサインするかによって、ケーブルアッセンブリの伝送性能は大きく変わります。

    例えば、RS-232Cは15mまでしか伝送できないとされていますが、当社のFS2888-13PSを先程述べた方法で接続すれば50m延長しても十分な伝送性能を得る事が出来ます。このケーブルは、銀行のATM(現金自動預け払い機)に用いられています。

    FS2888-13PSの導体はAWG28で、決して太くはありません。低容量でインピーダンスのバラツキが少ないことが重要です。 <参考図はこちら

  • 極めて細いケーブルが必要なのですが、従来の加工手段ではどの程度のサイズまで扱えるのでしょうか。

    どこの職場でも見かけるアイデアル社のTタイプストリッパーT-7 (45-125) は最少AWG30の絶縁電線まで剥離出来ます。AWG36まで剥離する場合はノーニックワイヤーストリッパNN008が使用出来ます。更に細くなると、顕微鏡を用意するなど作業環境の整備も必要となりますので、妥当なサイズはAWG36と言えるでしょう。

    AWG40を扱う場合は、ノーニック社のファイバーオプティクス用ストリッパーが使用出来ます。いずれにしてもかなりの習熟が必要で、確実に作業出来るとは申し上げられません。なぜならば、導体サイズだけでなく、絶縁被覆の材質や厚さによって状況が異なるからです。

    当社ではシュロニガ(スイス)製のマイクロストリッパ・レザー加工機等を取り揃えてあらゆる端末加工に備えておりますので、当社で製作する極細線の加工につきましてはお任せください。

    接続は主にハンダ付となります。当社ではハンダこてを使用しないハンダ付加工についても研究しております。また、既に鉛ハンダは全廃しております。

    コネクタメーカはAWG36用の圧着端子を用意しています。当社では極細線用圧着設備(アプリケータ)を数種類用意しております。

  • 横巻シールドと編組シールドはどの様に使い分けますか?

    1芯または2芯シールドケーブルの場合 コストと納期では横巻が断然有利です。横巻シールドは折り曲げた時にすき間が出来てしまう事があります。当社の横巻シールドはシールド線の太さ・本数・ピッチを十分に考慮して製作いたしますので、こういった事が起き難く出来ています。標準的な高周波同軸ケーブルや、これに類似したケーブルには編組シールドを用います。

    多芯ケーブルの外部シールドの場合 多芯ケーブルは前述のケーブルに比べてシールド先の本数が極めて多くなりますので、すき間が出来難い編組シールドを用います。しかし、編組シールドを使用したケーブルは硬くなりますので、柔軟性・耐屈曲性を望む場合は横巻シールドを用います。

  • UL電線に使用している絶縁材料のイエローカード(材料証明)は発行出来ますか?

    射出成型用のプラスティックには94V-HB、94V-2、94V-0等のグレードがあります。この射出成型用材料で電線を作った場合、折り曲げると被覆が割れて容易に導体が露出してしまいます。
    このような事が起きないように、ULは電線の安全規格を射出成型材料とは全く別に定めています。
    そのうちの一つがAWM(Apliance Wiring Material 機器配線用電線)です。よく見かける1007、2464などは、正式にはUL AWM Style 1007等の様に表わします。(難燃試験を表わすVW-1は意外にもオプションです!)

    という訳で、電線は94V-0を取得した材料で製作する事は、PEEK PET等のエンプラを使用する場合を除いてはまずあり得ません。

    そうか、燃えちまっても大変だけど、絶縁被覆が割れたらもっとエライ事だと思われる方は、もうしばらくお付き合い下さい。
    例えばUL AWM Style 2464の認定を受けようとした場合、電線会社はStyle 2464に適合したサンプルを提出して、UL自身が詳細に試験を行ないます。試験に合格して、製造を許可されて初回の生産時にはULに連絡を取って検査官立ち会いで構造・物理特性・難燃性等の試験を行ないます。
    これでやっと製品をお客様に出荷する事が出来ます。更にその後もフォローアップサービスという名の「抜き打ちの立ち入り検査」があります。本当に突然来るのですよ。
    つまり、常に品質管理部門が検査に応じられる体制の会社でなければULは取れないという事です。

    では、射出成型材料と電線に使われる材料はどの様に違うのでしょうか。
    電線は押出成型で作ります。スパゲティとかうどん、挽き肉等を作る機械の構造と同じで、シリンダの中に配置されたスクリューの中で混練・加熱されて後、金型部分に搬送され導体に被覆されます。スクリュータイプの射出成型機でスクリューが回りっぱなしと考えて頂いてもよろしいでしょう。
    この性質の異なる材料を構造の異なる成型機で成型したらどうなるでしょうか。

    押出成型機で射出成型材料を成型すると、極めて柔らかく正常な外観に仕上げる事が困難です。

    射出成型機で押出成型材料を成型すると、極めて固く正常な外観に仕上げる事が困難です。

    常温では、射出成型材料の硬さ>押出成型材料の硬さ ですが、可塑化された状態(溶けている状態)では射出成型材料の硬さ<押出成型材料の硬さ となります。
    これだけ射出成型材料と押出成型材料は違います。

    電線には柔軟で丈夫な材料を用いなければなりません。
    プラスティックを柔らかくするのには可塑剤と呼ばれるオイルを練り込みます。何しろオイルですから、燃え易くなりますし、着火した状態で垂れ落ちる事も考慮しなければなりません。
    そこで難燃剤・安定剤等いろいろな物を練り込みます。難燃剤にはハロゲン(主に臭素系)が用いられます。ハロゲンの中でもダイオキシンに類似した構造のブロム系難燃剤は使用を回避します。
    また、従来は鉛が安定剤として使用されていました。こちらも当然使用しません。ノンハロゲンケーブルには水酸化マグネシュウムが難燃剤として使われています。
    また、柔らかくする為に、(従来の可塑剤とは違うタイプの)オイルが混練されています。このオイルがブリードアウトする(染み出てきて、妙な手ざわりになる)問題は恐らく解決されないと思われます。

    このようにUL適合電線を作るには、いろいろなことに配慮が必要です。カスタムケーブルをご依頼の際には、本当にULが必要なのかをご検討下さい。難燃剤を入れなければ、焼却処理可能なケーブルもお使い頂けます。

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