止まってはいけない場所に、
伸光精線工業のケーブルがあります

病院の検査室、街角のAED、原子力発電所、半導体の製造ライン。
伸光精線工業がつくるケーブルは、製品の内側にあるため、使う人の目に触れることはほとんどありません。
それでも私たちが選ばれてきたのは「細い」「柔らかい」「ノイズに強い」「途中で切れない」このすべてを同時に求められる、難易度の高いケーブルに向き合い続けてきたからです。

ここでは、伸光精線工業がこれまで手がけてきた製品と分野をご紹介します。

ケーブルを手作業で加工する様子

1. 医療機器分野

医療機器メーカー様との取引は、創業以来積み重ねてきた領域です。
人の体に直接触れる、あるいは診断・治療の判断に関わるケーブルには、一般的な電線とはまったく異なる要求があります。

  • 患者さんの負担にならない、細さと柔らかさ
  • 微弱な生体信号を乱さない、ノイズへの耐性
  • 繰り返し曲げても断線しない、屈曲耐久性
  • 消毒・洗浄に耐える、被覆材の選定

これらを両立させるために、私たちは材料の選定から製造条件の設定までを一貫して行っています。

主な実績

MRI用ケーブル
強力な磁場が飛び交うMRIの検査室は、ケーブルにとって最も条件の厳しい環境のひとつです。 使える材料が限られること、そして検査画像に写り込みや乱れを生じさせないこと。通常のケーブル設計の延長では成立しない要求に対して、材料の選定から構造設計までを見直して対応しています。

分娩監視装置用ケーブル
国内で唯一、分娩監視装置を製造しているメーカー様の装置に採用いただいています。 もともと機械用に使われていた硬い電線を、母体と赤ちゃんに長時間装着しても負担にならないよう、柔らかく扱いやすい仕様へと改良してご提供しました。国産の分娩監視装置を、ケーブルという側面から支えてきた実績です。

AED用ケーブル
街中や施設に設置されているAED(自動体外式除細動器)のケーブル。「いざというときに必ず動く」ことが前提の製品であり、保管環境や経年に左右されない品質が要求されます。

パルスオキシメーター(SpO₂)用ケーブル
血中酸素飽和度を測定する機器のケーブル。指先や耳に装着するため、細く柔らかいことに加え、光センサーの微弱な信号を正確に伝える性能が求められます。

腹腔鏡・内視鏡カメラ用ケーブル
体内の映像を鮮明に伝送するためのカメラケーブル。高い伝送性能と、細径・高屈曲性を両立させる必要があります。この分野が世に出始めた初期の時代から手がけてきました。

脳波測定用ケーブル
微弱な生体電位を扱うため、外来ノイズの影響を最小限に抑えるシールド設計が不可欠。多芯かつ極細という、相反する条件を成立させています。

医療機器製造業許可 取得済(2003年3月)/ ISO認証取得済(2019年4月)

2. 産業・インフラ分野

医療分野と並行して、社会インフラや先端製造装置の領域でも実績を重ねてきました。
共通しているのは、「代わりがきかない環境」で使われるという点です。

主な実績

原子力発電所 カメラ用ケーブル
高い放射線量下で使用される画像転送ケーブルです。高いノイズ耐性を要求される点は、内視鏡カメラ用ケーブルと共通しており、当社ではこの2つの分野を同じ時期から並行して手がけてきました。

各種画像機器用ケーブル
画像判別用カメラ、超小型高速度カメラなど、さまざまな通信規格に対応した画像転送用のコンポジットケーブルを製作しています。ケーブルの中に入れる同軸ケーブルはAWG36〜AWG26で20GHzまで対応しています。

鉄道ホームドア用ケーブル
毎日、何百回と開閉を繰り返す設備。屈曲耐久性がそのまま安全性に直結します。

航空機客室用ケーブル
客室設備向けのケーブル。安全性と信頼性の基準が極めて高い分野です。

半導体製造装置用ケーブル
半導体製造装置の後工程の各種設備を集約するリモートI/O用ケーブルです。鉄道ホームドアの通信ケーブルなど、広い分野で使われています。マイクロ波からミリ波同軸ケーブルまで幅広く使われています。

その他の実績
高級オーディオ、ロボット、バーコードリーダーなどの自動認識装置、各種産業機器に幅広くご採用いただいております。

3. 絶縁電線の供給

完成品としてのケーブルだけでなく、ケーブルの「中身」となるコア線・絶縁電線そのものも製造・販売しています。
当社が供給したコア線は、他社様のケーブルに組み込まれ、一流メーカーの製品として世の中に出ていきます。完成品メーカー様の品質を、素材の段階から支える役割です。

絶縁材質ごとの特性と、当社での使い分けは以下のとおりです。

絶縁材質主な特性当社での主な用途実用的な最小絶縁外径
PVC(ポリ塩化ビニル)柔軟性と加工性に優れ、コストバランスが良い。難燃性を持たせやすい一般産業用
ジャケットケーブル内部の絶縁電線用
AWG28においてφ0.58
AWG32においてφ0.50 柔軟な仕上がり
PE(ポリエチレン)比誘電率が低く静電容量を小さく出来る。
ハンダ付けで溶けやすい。
脳波、心電図用ケーブルAWG28においてφ0.9
XLPE(架橋ポリエチレン)PEを電子線で架橋したもの。
熱で変形しにくいのでハンダ付が可能になる。
耐久性も向上する。
脳波、心電図用ケーブルAWG28においてφ0.58
架橋発泡ポリエチレン窒素ガスの泡でPE被覆に細かな空洞を作り、比誘電率をさらに小さく出来る1Gbps未満の通信ケーブル
ドップラー心音マイク、血流計
AWG30 φ0.7
ETFEPEよりは若干高いが、比誘電率が低い。
難燃性を有し、極めて強靭である。
耐屈曲ケーブル内部の絶縁電線
細径同軸ケーブルの外部絶縁
AWG40においてφ0.3
ただし、PFAを推奨
FEPテフロンといえばFEP
フッ素樹脂電線の代表的存在
マイクロ波同軸ケーブルの誘電体AWG32においてφ0.7
PFAPTFEと並んでフッ素樹脂中で最小の比誘電率と誘電正接を有する。PTFEと比較して若干柔らかい。
FEPと比較して若干傷がつきにくくハンダ付けもし易い。
マイクロ波、ミリ波同軸ケーブルの誘電体
細径同軸ケーブルの誘電体
カテーテル、内視鏡の内部配線
AWG48においてφ0.03
フッ素エラストマPVC同等の硬さでETFE同等の耐熱性耐熱絶縁電線AWG26においてφ0.9

材質そのものよりも、「その材質を、どの厚みで、どの条件で、いかに均一にかぶせるか」が実際の性能を左右します。
ここが押出工程の技術であり、当社が長年積み上げてきた領域です。

「こんなケーブル、つくれますか?」からで構いません。

図面がなくても、仕様が固まっていなくても大丈夫です。
「他社で断られた」「試作はできたが量産化で止まっている」そうしたご相談こそ、私たちの得意分野です。

顕微鏡で製品を確認する社員

| トップページへもどる |